突然ですが、転生しました。 ………。まあこんなこと言ったら、10人中9人が「こいつ頭オカシイ」と判断するだろうけれど(残り1人は同じく頭オカシイやつ)、残念なことに事実だ。 自慢ではないが、私は平凡を絵に描いたような人生を歩んでいた。 劇では必ず通行人C(Aじゃないのがポイント)とか景色の木の役とか、モブキャラがせいぜいの私が、よもやこんなことになろうとは。 人生ってつくづくわからない。 しかしながら、そんな最大級のトラブルに見舞われても、どうやら私は私らしい。 生まれ変わった先の家は、そこそこに裕福ではあるものの、どこにでもある中流家庭。両親も驚くほど美形というわけではないし、双子の妹と年子の弟も、もちろん私も、普通を体現するような平凡さだ。 べつにドラマのような波乱万丈を期待してたわけじゃないから、いいけどね。 特別≠ノあこがれるような年でもないから。…年齢の話をすると鬱になるのでこれくらいで。 とまあこーゆうわけで。 長い前フリになったけれど、簡潔にまとめると、つまりこのお話は―――、 転生ものがたり |